2023.01.18
感染対策だけじゃない!クリニックの自動精算機導入メリットとは
自動精算機は感染対策として急速に普及
新型コロナウイルス、インフルエンザ等の感染症に対する感染防止対策として、検温、換気、ソーシャルディスタンス等の対応のほか、自動精算機等(後述するように精算のシステムには他に「セミセルフレジ」「キャッシュレス決済端末」タイプもありますが、本記事ではこれらも合わせて「自動精算機等」または自動精算機等のシステム」と呼びます)を新たに導入したクリニックが増えています。現金の受け渡しが発生しない、非接触の支払いを実現する、待ち時間を減らせ、患者さんの滞留時間を短くする、自動精算機のこれらの特長が新型コロナ感染対策として大いに注目されるようになりました。
しかし、自動精算機等のシステムは感染症対策だけでなく、クリニック運営の効率化、顧客満足度の向上という観点からも大いに活用できます。最近はスーパーやコンビニなどでも導入が進み、高齢者も含め多くの方が、自動精算機の使用に抵抗がなくなりつつあることも導入の追い風になっていますので、未導入のみなさまは改めてご自身のクリニック運営に利用できるかお考えになってはいかがでしょうか。本記事では、クリニックの運営における自動精算機等の導入メリットについてご説明します。
クリニックの運営改善における自動精算機のポテンシャルは大きい!
最初に、グローリー株式会社が2022年に実施した「医療現場における診療費の支払いに関する意識調査」の結果が興味深いので一部引用します。
- 意識調査の集計では、会計の待ち時間について、患者さんの73%がストレスと感じ、医療事務関係者の97%が患者さんの会計時間を短縮したいと考えている
- また、医療機関従事者が勤務先の医療事務現場で導入してほしい、もしくは導入を継続してほしいサービスとして最も高いのは「自動精算機」である。
患者さんは会計待ちの時間に対して不満が高く、また、医療機関のスタッフの側でも患者さんの不満を理解し、改善したいと思っており、そして自動精算機等の活用がその手段になると考えている、ということがわかります。このデータから、自動精算機等の精算システムはクリニックの運営改善につながる大きなポテンシャルがあるといえるのではないでしょうか。
自動精算機等の種類とメリットを整理
クリニックで導入されている自動精算機等システムは、下記のように大きく3つタイプに分かれます。クリニックの課題や目的に応じてどれを導入すべきか考えることになります。
●セミセルフレジ……基本的には対面で会計を行い、現金の精算のみ機械が行います。レセコンとの連携、または会計情報をレジへ登録(バーコード読み取り)することで、患者さん自身にお会計を行っていただくレジです。
●キャッシュレス決済端末……患者さんとスタッフが相対する時間を減らし、また、業務の自動化を図りたいときの検討対象です。現金の支払い機能はなく、クレジットカードやQRコード決済、ICカード決済のみに対応した小型の端末です。上記のセミセルフレジや自動精算機と併用するパターンや、キャッシュレス決済に対応させたいといった医療機関様の導入が多い機器です。
●自動精算機……受付スタッフが電子カルテ(レセコン)で会計処理を行った後、診察券のバーコードで患者さん自身が会計情報を呼び出して現金を機械に投入、またはキャッシュレス決済を行います。
これらの導入はクリニックの運営において、次のようなメリットがあります。
メリット➀:患者サービスの向上
- 会計の時間短縮により、待ち時間が減る。
- 会計方法の選択肢が広がる。
- 接触機会が減少することによって感染症対策になる。
メリット➁:スタッフの働き方改善
- 受付スタッフの現金を扱う作業が減り、業務量や業務負荷が軽減される。
- 現金を介したスタッフの感染リスクが減る。
- 上記のことがスタッフの業務への安心感につながり、離職率の低減が期待される。
メリット➂:業務効率の向上
- 機械が集計するので、集計ミスがなくなる。
- 精算にかかる時間が低減することで、受付の業務負担を軽減できる。人員配置の柔軟性が高まる。
- レジ締め作業が簡略化することで、残業代が削減される。
受付の現金を扱う業務は正確性が要求されるために意外と時間がかかる作業で、クリニックの先生方も理解されていると思いますが、とても負荷が大きいものです。また、患者さんが行う精算は待ち時間の長短に関係しますし、さらにクリニックに対する患者さんの印象を左右します。これらの点から、うまく自院で活用できれば、クリニックの経営/運営を大きく変えるきっかけにもなります。
セミセルフレジ、キャッシュレス決済端末、自動精算機のメリットを整理すると、下記のようになります。
診療科によってはこんなメリットも
診療科によっては、自動精算機等のシステムのメリットをより享受できる可能性があります。
例えば、整形外科は特に相性が良いと考えられます。整形外科のクリニックは比較的1日の外来患者数が多く、また外来診察の患者さんとリハビリの患者さんが院内に混在します。そのために患者さんの導線が重なりやすく、待合室が混みあう場合が多いのですが、導入することで会計待ち導線を他の導線と分けることができ、待合室の混雑を緩和できる可能性があります。
眼科はセミセルフレジとの相性が比較的良いでしょう。コンタクトレンズの販売がある場合、法人名でレシートを出したい等の細かい対応が可能になります。
美容クリニックや小児科ではキャッシュレス決済が活用できます。美容クリニックは自由診療で会計が高額になるケースが多く、クレジット決済の需要があります。小児科では自治体の医療費助成などにより会計が発生することは比較的少ないのですが、両親も一緒に受診する場合や自費の予防接種等で会計が発生した場合にキャッシュレス決済が好まれることが多いです。
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自動精算機等のシステムはさまざまなメーカーから多様な機能を備えた製品が販売されています。製品の比較検討においては初期費用だけでなく、決済の方法やメーカーのサポート体制もよく吟味してください。当サイトではITシステムに関する情報を豊富に掲載しています。まずは、目利き医ノ助|精算機・POSレジをご覧ください。
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